塗装用フィルターのABC |
1.用語の説明 |
圧送室 |
チャンバー・ボックスとも呼ばれ、塗装室に隣接し、塗装室内を流れる空気を平均化する役割を持つ。 |
排気ピット |
塗装室の下側に設置され、通常は掘り込み式。塗装室から排出される排気を給気装置へと導く役割を持つ。 |
捕集効率 |
ある一定の粒子を一定速度の大気に混ぜてフィルターを通過させた時に捕集した重量を計測して、捕集した割合を算出することで割り出される数値。 数値が高いほど、ゴミやホコリを捕集する能力が高い。 |
保塵量 |
そのフィルターがゴミやホコリを最大限キャッチできる重量。数値が大きいほど、多くのゴミやホコリをフィルター内に保塵できる。 |
難燃性 |
火気に対して燃焼性のない状態。 特に排気フィルターについては、ブース火災などの危険防止のため、難燃性のフィルターをお使いください。 |
パーム |
ヤシ繊維。工業系などの研磨ブース等の排気フィルターに使われることが多く、難燃性は無い。 安価なので、粉塵等の粗塵補修用の用途にてきしている。 |
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メタ系アラミド繊維 |
メタ系アラミド繊維はポリエステルなどの汎用繊維と同等の強度を持ち、熱分解点が400℃以上と高い耐熱性があり、500℃前後で熱分解します。 また、空気中では燃えず自己消火性をもつとともに、熱溶解性もなく、燃焼ガスの毒性も少ないなど、極めて優れた難燃性繊維です。 |
給気一次フィルター |
給気装置の空気取り入れ口付近に装備され、大気中のゴミやホコリを捕集するためのフィルター。排気装置の保護と給気二次フィルターの寿命を延ばす役割を持つ。 大気中のゴミやホコリを捕集するため汚れやすいので、洗浄して再生できるものが多く使用される。 |
給気二次フィルター(天井フィルター) |
塗装室の天井部分に装備され、給気圧送室から送り込まれる空気中のゴミやホコリをほぼ完全に捕集し、クリーンなエアーだけを塗装室に送り出す役割を持つ。 PH-400やPA/350HLなど、粘着剤付で高い補修効率を持つフィルターが使用される。 |
フロアー(床)フィルター |
塗装室床面の排気ピット開口部に装備し、排気中に含まれる塗料ミストを捕集する。 |
排気フィルター |
排気装置に装備され、排気の中に含まれた塗料ミストを捕集し、大気中に排出する空気をクリーンにする役割を持つ。 塗料ミストが多く堆積する場所に装備されるため、難燃性の製品であることが望ましい。 |
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2.塗装用フィルターの使用用途と使用箇所 |
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フィルターのセット方向 |
フィルターの種類によっては、セットする方向に指定があるものがございます。PH-400・PA/350HLなどの粘着剤のついたものや、FIC-500のように片面にネットの付いたものは、セット方向に指定があります。 |
フィルターの交換目安 |
捕集された粉塵等が蓄積すると、フィルターは目詰まりを起こします。そうなると塗装ブースは内圧バランスが崩れ、塗装品質に支障をきたすようになります。 そうなってしまう前に清掃、交換をしてください。 |